計算化学で解き明かす不安定な反応中間体
リン触媒を用いたイソシアネートのオリゴマー化はコーティング技術開発等において重要です。この反応の反応機構はRichterらによってリアルタイムIRやNMRを用いて解析されていましたが,実際の中間体の構造等は秋からになっていませんでした。そのような背景のもと,LMUのZipse教授と共同で,Gaussianを用いた反応経路推定とNMRスペクトル予測を行い,実際のNMR実験の結果と照らし合わせ,より確かな中間体・反応経路を提案しました (Chem. Eur. J. 2018)。本研究がより高活性な触媒の開発に利用されると期待されます。
適切なキラル分離条件の提案
キラルHPLCで新規化合物を分離するにあたり、ドッキングスタディーを利用した分離条件の探索支援を行います。
スペクトル解析支援プログラムの開発
「はかる」グループで得られたデータ解析を支援する研究を行っています。特に、19F NMRを用いたアミン類の一斉分析ではすべてのアミンに対してスペクトルデータを取るのは困難です。そのため、計算科学的手法により、19F NMRシフトを計算し、得られたスペクトルデータの解析に役立てます。